嫗滝さん

宮奈呂県道端の岩かげの小祠に祀る。

 御神体として、樹齢800年の大桧があったが枝枯れがはじまり、昭和61年に伐採した。
 皆尾三軒屋の御所で一条房家公息女椿姫に仕えた乳母がある時、姫が何者かにさらわれ行方がわからなくなり、姫を探しあぐねた末、悲しみのあまり「妾は日向国嫗瀧大明神の苗裔なり、人々の疾病を除き福寿を守護する」と唱えて瀧から身を投げた。
 以来、里人は岩かげに祠を建立して嫗瀧権現と崇拝、霊験あらたかで参詣する人が多い。